臭いに悩む方の中にはIBS(過敏性腸症候群)の方も多いのではないでしょうか。
日本には約1,200万人の患者がいるともいわれているこの病気。
大腸の異常によって常におなかの調子が悪く、トイレが近くにないと不安だったりおなかの音や漏れるガスを気にしてストレスを抱えたり。
かくいう私もIBS患者だったりします。
今回はIBS(過敏性腸症候群)とはいったいどのような病気なのか?症状や治療法など基本的な情報をご紹介していきたいと思います。
もくじ
IBS/過敏性腸症候群は4つの症状に分けられる
IBS(過敏性腸症候群)という病気は、主に4つの症状に分けられています。
ガス型、下痢型、便秘型、混合型です。
厳密にいうと、どれにも当てはまらない分類不能型というものもあるようなのですが、基本的には上記4つのどれかに分類されることになります。
IBSの4つの症状タイプ
それぞれのタイプの症状を簡単に説明すると以下のようになります。
ガス型:ガスでおなかが張る、ガスが頻繁に出るなど
下痢型:下痢の症状が続く
便秘型:便秘の症状が続く
混合型:下痢と便秘を繰り返す
どのタイプも辛い症状ですが、近年注目されてきているのがガス型の症状。
臭いに悩む方にはガス型の方が多くいるように感じます。
ガス型はガスが頻繁に出てしまうため、ガスでおなかが張るのが辛いのはもちろんのこと、特にガスが出るときの音や臭いに苦しんでいる方が多いのです。
私もこのガス型に分類されるのですが、「ガスが頻繁に出る」というのは想像以上に精神的にも辛く感じます。
IBSになってしまう原因
現在、昔と比べてみるとIBSを研究する医者も増えてきてはいるものの、はっきりとした原因はいまだに解明されていません。
しかし、これが原因なのではないかと言われているものがいくつかあります。
- 腸内細菌のバランスが崩れる=腸内環境の悪化
- 過度なストレス
今現在考えられている原因はこの2つ。
細かく言うと生活習慣の乱れなども含まれますが、それも腸内環境を悪化させる原因になります。
IBS/過敏性腸症候群の治療法
生活習慣の改善
生活習慣の乱れは体に悪影響を及ぼします。
先ほども説明したように、IBSも生活習慣の乱れによって引き起こされる可能性があるので、基本的には生活習慣が乱れている方はまずは生活習慣を整えることから始めることとなります。
- 健康的な食生活
- 夜更かしをしない=毎日きちんと睡眠をとる
- 適度な運動
などなどです。
薬物治療
IBSの薬物治療では、症状を抑えるために整腸剤や下痢止めなどが使われることが多いです。
また、根本的な原因と考えられているストレスを緩和するために抗うつ剤や抗不安薬などが処方される場合もあります。
近年では、下痢型の症状を持つ男性に対してのみ処方できる「セロトニン受容体拮抗薬」というものも使われるようになりました。
この薬は整腸剤が効かない、症状が重い方にも効果が見られます。
しかしこの薬は男性にしか使用できないため、女性にも使える薬が今後出てくれば良いですね。
食事療法
腸内環境が乱れてしまうのは、大半は食生活の乱れが原因です。
そのため、IBSを治療するには腸内環境を整えるためにも食事療法が有効であると考えられています。
IBSの食事療法では、基本的には「低FODMAP食」が勧められています。
FODMAPというのは、それぞれ
F:発酵性(Fermentable)
O:オリゴ糖(Oligosaccharides)
D:二糖類(Disaccharides)
M:単糖類(Monosaccharides)
P:ポリオール(Polyols)
を表したものです。
これらの食材を含まない食事をするのが低FODMAP食となっています。
※低FODMAP食について詳しくは記事にする予定です。
IBS/過敏性腸症候群は予防できるのか
IBSは現段階では、確実に予防できる方法は見つかっていません。
しかし、先ほどご紹介した通り、IBSの原因とみられるものはいくつか予想がついているためそれをもとに対策をたてることは可能です。
健康な食生活&生活習慣
IBSを予防するには、健康的な食生活と生活習慣を心がけること。
これに尽きます。
また、腸内環境を整えるために善玉菌を増やす食事が有効です。
善玉菌を増やす食材は以下の通り。
- 発酵食品(味噌や醤油、納豆、チーズなど)
- オリゴ糖を多分に含む食品(大豆やゴボウ、バナナなど)
- ヨーグルト
- 食物繊維
IBS/過敏性腸症候群の関連書籍
過敏性腸症候群の治し方がわかる本 最新版/主婦と生活社/伊藤克人